12月といえば、子供にとっては楽しいシーズンの1つです。その理由の1つは、クリスマスが訪れるからです。クリスマスといえば、プレゼントをもらうことができることも喜びの1つかもしれません。しかしそれだけでなく、夕食時に出るケーキは大きな楽しみと言えるでしょう。これを何気なく食べている日本人も、それがどれほどの歴史があるか知らない人がほとんどのはずです。

クリスマスと言う文字から判断してもわかるとおり、カタカナなのだから江戸時代には入ってきていないだろうと考えるのが普通です。そして実際に歴史的に見ても、江戸時代にはまだそのような習慣はありませんでした。ところが、明治時代になると西洋文明が日本に入ってきて、クリスマスと言う文化も少しずつ浸透してきました。とは言え、一般家庭に浸透したかといえばまだそのような事はなかったわけです。
本格的にケーキを作るようになったのは、大正時代になります。1910年頃にはすでに日本のお菓子メーカーがケーキを作ってそれを販売していたと言われているほどです。既にその頃お菓子メーカーができており、現在でも続いているメーカーがあると考えれば、創業してから100年以上経過していることが理解できます。それだけ長く販売していると言う事は、外国の文化を積極的に吸収する日本人にとっても必要なものだったことがわかります。
このような伝統的なケーキは現代に受け継がれているものの、基本は何も変わっていません。昔から丸い形をしたものが存在しており、そのまま販売されていました。当時の値段は時代によって変わってきますが、大正時代の場合は一般家庭では手に入れることができないものだった事は理解されています。ただ、その後戦後になると、少しずつ庶民の間でこれを購入することができるようになりました。現代では4000円位する商品も1000円を切っていましたが、当時の給料などを考えると妥当と言えるかもしれません。
材料や装飾はそれほど変わっていませんが、装飾に関しては昔よりもバリエーションが豊かになったともいえます。味に関しては、お菓子の会社が長年伝統的に用いてきたものに加えて、さらに味が日本人好みになったと言えるでしょう。ただ現代でも、当時の味に近いものを現在でも食べる事は可能です。
日本では、12月24日のイブに子供にプレゼントを渡しケーキを食べる習慣があります。しかし、特にこれは世界的に決まっているものではありません。世界の中には、12月25日にパーティーをする国もあるわけです。